仕事を効率化したいときは、
難しい作業から手をつける必要はありません。
まず見直したいのは、
毎日または毎週、
同じように繰り返している仕事です。
1回にかかる時間が短くても、
何度も繰り返せば、
年間では大きな時間になります。
私は普段、海外のお客様に向けて、
部品の見積書作成や
メール対応を行っています。
以前は、Excelへの入力や
資料からの転記を
ほとんど手作業で行っていました。
しかし、繰り返し作業を一つずつ見直し、
Excelの関数やVBAなどを使って
少しずつ自動化してきました。
この記事では、
自動化に向いている仕事を見つける
7つの考え方を紹介します。
専門的な知識がなくても、
日々の仕事を観察するだけで
改善の候補は見つけられます。
1.自動化する作業は「毎日繰り返す仕事」から探す
自動化する作業の見つけ方で
最も分かりやすいのは、
繰り返す回数に注目することです。
例えば、次のような作業です。
・毎朝、同じファイルを開く
・決まった場所へ数字を入力する
・同じ形式のメールを作成する
・毎週、同じ資料を更新する
・同じWebサイトへログインする
こうした作業は、
1回あたり数分でも
積み重なると大きな負担になります。
私の場合は、見積依頼の内容を
Excelの決まった欄へ転記する作業を
何度も繰り返していました。
最初は当たり前の仕事だと
思っていましたが、
回数を数えてみると、
かなりの時間を使っていました。
自動化する作業に迷ったら、
まずは1週間の中で
何度も行っている仕事を探してみましょう。
2.仕事の自動化は「コピーして貼り付ける作業」を優先する
コピーと貼り付けが多い仕事は、
自動化しやすい可能性があります。
例えば、メールやPDFに書かれた情報を、
Excelへ入力する作業です。
・品名
・品番
・数量
・金額
・会社名
・船名
これらを毎回同じ場所へ
入力しているのであれば、
一定のルールがあるはずです。
私の仕事でも、
見積依頼に記載された品名や品番を
決まった列へ転記する作業があります。
現在は、必要な情報を取り出し、
指定したセルへ入力できるように
少しずつ仕組みを作っています。
すべてを完全に自動化できなくても、
入力箇所まで移動する、
表の形を整えるといった部分だけで
作業はかなり楽になります。
コピーする回数が多い仕事は、
有力な改善候補です。
3.業務効率化では「判断しない作業」を見つける
自動化に向いているのは、
人が深く考えなくても
手順どおりに進められる仕事です。
例えば、次のような作業です。
・ファイル名を変更する
・指定したフォルダへ保存する
・合計金額を計算する
・決まった条件で色を付ける
・不要な列や行を削除する
これらは、判断が必要というより、
決められたルールを実行する作業です。
私は見積書を作る際、
通貨に応じて金額を変換したり、
不要なシートを削除したりする処理を
ExcelのVBAで行っています。
以前は手作業で確認していたため、
時間がかかるだけでなく、
操作を忘れることもありました。
ルールを一度決められる作業は、
機械に任せやすい仕事です。
反対に、お客様への提案内容や
価格交渉の判断などは、
人が考えたほうがよい部分です。
考える仕事と、
手順を実行するだけの仕事を
分けてみることが大切です。
4.自動化する作業は「ミスが起きやすい仕事」から選ぶ
自動化は、時間を短縮するだけでなく、
ミスを減らすためにも役立ちます。
特に、同じような数字や品番を
何度も入力する仕事では、
入力間違いが起こりやすくなります。
私の仕事では、見積書やメールに
似た品番や金額が並ぶことがあります。
注意して作業していても、
忙しい日や依頼が重なった日には、
確認漏れが起きる可能性があります。
そのため、次のような確認を
仕組みとして追加しました。
・特定の文字がある場合に警告する
・添付ファイル名を確認する
・必要なファイルがあるか確認する
・条件に合わない金額を表示する
例えば、メールへ見積書を添付したとき、
送信用のファイルになっているかを
送信前に確認する仕組みです。
最後の判断は自分で行いますが、
確認するきっかけを自動で出すだけでも、
安心感が大きく変わります。
ミスが起きると影響が大きい作業は、
時間が短くても
優先して改善する価値があります。
5.仕事の自動化では「毎回少し面倒な作業」を記録する
大きな負担だけでなく、
毎回少し面倒に感じる作業にも
改善のヒントがあります。
例えば、ファイルを探したり、
同じWebページを開いたり、
入力するセルまで移動したりする作業です。
一つひとつは小さな動作なので、
わざわざ改善するほどではないと
感じるかもしれません。
しかし、この小さな面倒が重なると、
仕事への集中が途切れやすくなります。
私は作業中に、
「また同じことをしている」
「ここを毎回クリックしている」
と感じたら、簡単にメモしています。
すぐに自動化できなくても、
候補として残しておけば、
後からまとめて改善できます。
自動化のアイデアは、
机に向かって考えるより、
実際に仕事をしている途中で
見つかることのほうが多いです。
面倒だと感じた瞬間を、
そのまま流さないことが大切です。
6.初心者の仕事自動化は「一部分だけ」から始める
仕事を自動化すると聞くと、
最初からすべてを自動で動かす仕組みを
想像するかもしれません。
しかし、実際には
一部分だけ自動化する方法でも
十分に効果があります。
例えば、見積書作成であれば、
すべてを自動で完成させなくても構いません。
・入力欄を自動で選択する
・計算式を自動で入れる
・不要な項目を削除する
・ファイル名を自動で作る
・メールの下書きを作成する
このように、作業の一部だけでも
自動化すれば負担は減ります。
私自身も、最初から複雑な仕組みを
作れたわけではありません。
まずはExcelの決まったセルへ
文字を入力するところから始め、
必要に応じて少しずつ機能を追加しました。
小さく始めると、
途中でうまく動かなくなった場合も
原因を見つけやすくなります。
初心者ほど、
作業全体ではなく
一つの動作に注目するのがおすすめです。
7.自動化する作業の見つけ方は「年間の時間」で考える
改善する作業を選ぶときは、
1回あたりの時間だけでなく、
年間でどれくらい時間を使うかを考えます。
例えば、1回3分の作業でも、
1日に10回行えば30分です。
月に20日働く場合、
1か月で約10時間になります。
少しの作業でも、
回数が多ければ
改善効果は大きくなります。
反対に、2時間かかる作業でも、
1年に1回しか行わないのであれば、
自動化に時間をかけすぎないほうが
よい場合もあります。
私は自動化する作業を考えるとき、
次の3つを確認しています。
・1回に何分かかるか
・月に何回行うか
・ミスが起きたときの影響は大きいか
この3つを見れば、
どの作業から改善すべきかを
判断しやすくなります。
自動化そのものが目的にならないように、
かける時間と得られる効果の
バランスを考えることも大切です。
自動化する作業が見つからないときの簡単な方法
改善する作業が思いつかない場合は、
1日の仕事を簡単に書き出してみましょう。
細かく記録する必要はありません。
・メールを確認した
・見積書を作成した
・金額を計算した
・資料を保存した
・お客様へメールを送った
この程度のメモで十分です。
その中から、
繰り返しているものに印を付けます。
さらに、次の質問をすると
改善候補を絞り込めます。
・毎回同じ順番で進めていないか
・同じ文字を何度も入力していないか
・同じ場所を何度もクリックしていないか
・確認を忘れやすい部分はないか
・人が判断しなくても進められないか
自動化できるかどうかは、
後から考えれば問題ありません。
まずは、繰り返している仕事に
気づくことが最初の一歩です。
まとめ
仕事の効率化は、
大がかりなシステムを作ることから
始める必要はありません。
毎日の仕事の中にある
小さな繰り返しに気づき、
一つずつ減らすだけでも、
働き方は少しずつ変わります。
空いた時間をさらに仕事で埋めるのではなく、
本当に考えるべき仕事や、
余裕を持つために使うことも大切です。
まずは今日の仕事の中から、
「また同じことをしている」と感じる作業を
一つ探してみてください。












